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今月のエッセイ

『猫カフェ』ささきひろみ




猫カフェレポ




 最近の猫ブームのせいか「猫カフェ」なるものが増えている様子。
料理やコーヒーを提供する人間用の店に飼い犬を連れていく「ドッグカフェ」とは違い、
「スタッフ」と呼ばれる猫が多数飼育されていて、店内で自由気ままに
生活している猫に、お客さんが配慮しつつ触ったり遊んだりできるというシステムが主体。
料金は時間制になっていて、「1時間〜円」「追加〜分ごとに〜円」という感じで
ミニスカートの女性が相手をしてくれるお酒のお店と似ている。


お客さんたちはというと老若男女いろいろで、マダムっぽい方、主婦同士な方の他に
意外と男性(しかも体の大きくて力強そうな)も少なくない。
ふーむ、外で戦って、疲れた心を猫で癒されているのだなぁ。
みなさんそれぞれ気に入った猫と遊んだり撫でたり、ぼーっと眺めたりして
お互い言葉を交わすことも少なく静かに過ごしており、もちろん相手は猫なので
ずーっと人間の相手をしてくれるわけではなく、プイッと突然どこかに行ってしまったり、
「寝っぱなし」「体を舐めっぱなし」「そっぽ向きっぱなし」で、
せっかく来たお客さんが「猫待ち」になっていることもよくある。
「あなたを振り向かせーるー♪」的な、
つれなくされることを楽しめる性格の方向きのサービス?
ここで楽しく過ごせるかどうかは、ツンデレの好き嫌いで分かれるところか。


「お食事タイム」と呼ばれる餌の用意の時間には
13〜14匹全員(猫?)顔を上げて、食器の音を立てている店の女性めがけて
一斉に走ってくる様子が見られ、なかなかの迫力。
あれ?でもこれどっかで見たような…
カフェ、というより「コーヒー付猫のふれあい動物園」という印象かしら。
食事の時間以外は「猫のいる昼下がりの生活を体験できるルーム」かな。
私は資料集めの目的でしばしば訪れており、滞在時間はほとんど延長料金に気をつけながら
カメラを覗いているけど、一度個人的にあのお客さんの一人になって、
猫を見たり撫でたりしながらゆったりした贅沢な時間とはどんなものなのか、
過ごしてみたいと思う。