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今月のエッセイ

『高坂駅から歩いてクオッカに会いに行く』安在惠



埼玉県こども動物自然公園へは、クルマではなく、電車で行くことをおすすめしたいと思います。
東武東上線の高坂駅(東松山市)が最寄り駅。
同駅は「快速」電車は停車しないので、上りは東松山駅、下りは坂戸駅でのりかえが必要です。
さらに駅からは、路線バスがありますが、バスには乗らず、歩いて目的地に向かいましょう。

3月23日、快晴。
風はつめたく、ヤッケを着て出かけた。
正午少し前、高坂駅着。駅舎がきれい。
改札口を出ると、すぐに、「関東の駅100選」に選ばれた告知が目に入り、丁寧に読むことにする。
1999年のことだそう。
コンコースを西口に向かう。
駅前の、コロナ禍対策を施されたハンバーガー店で昼食。
100円コーヒーが美味。
お店を出ると、駅舎のほぼ全容を見ることができ、ここで、100選に選ばれたことをそれなりに納得する。

西へ、バス通りを挟んだ歩道を動物園方向に進む。
駅から一キロほどの両側の歩道は単なる歩道ではない。
「高坂彫刻プロムナード高田博厚*彫刻群」と名づけられている。
「一人の一流作家による彫刻作品が、これほど数多く並ぶ通りは全国的にも類を見ない」(東松山市ホームページ)。
*高田博厚(1900-1987)::彫刻家、思想家,文筆家、翻訳家。31-57歳、在仏。
彫刻群は32体におよぶ。
裸婦像、トルソーのほか、フランスの哲学者・アラン、画家・シニャック、インドの詩人・タゴール、
そしてマハトマ・ガンジー、さらに高村光太郎、宮沢賢治、高橋元吉らの詩人、棟方志功、新渡戸稲造などの
胸像を観賞できる。
晴れ上がった陽射しの中、彫刻プロムナードの散策は、コロナ禍下であることを忘れさせてくれる。


(左・棟方志功、右・シニャック)


  轟音を立ててクルマが走る関越自動車道を眼下に見る橋を渡り、駅から30分程で動物園前に到着。まず帰りのバス時刻を確認。
入園チケットの購入前に、事前予約の有無の確認や検温、連絡先の記入などがあり、ここではコロナ禍下であることを思い知らされる。

園内は、幼児たちの歓声が、あちこちで響きわたり、園の名に「こども」の文字が入っているのにふさわしく、この雰囲気も好ましいと思う。
クオッカに会う時間は限定されており、Quokka Islandと称するゾーンで、13時半からの行列に加わる。
3匹が、じーっとしていたり、走り回ったりする姿を無事見ることができた。
クオッカは、一見、ネズミの仲間にみえる。
しかし駆けるときの動作でカンガルーの仲間であることがわかる。
正面やや下の角度から見る表情が笑顔に見え、世界一幸せな動物といわれるゆえんとのこと。
現在、日本では当園にしかいない。


クオッカ(一見ネズミの仲間)

目的をかなえ、帰路は駅までバスでもどる。
バスの所要時間は10分とかからない。

充実している園のホームページなどもご覧いただき、こども動物自然公園に、ぜひとも電車でお出かけください。(完)

埼玉県こども動物自然公園