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今月のエッセイ

2009.3.7 「交差」浅井新太


作品のタイトル


千葉県茂原市に住み始めて今年でちょうど10年になります。
向こう側まで見渡せる、広い田んぼと畑の中で、開放的な気分に浸って、私はよく空を見上げています。
ここは、実はとても夕焼け空がきれいなところでして、西日が傾き始めると、時間とともに徐々に空の色が変化して行き、思いもかけず、深い空の黄朱色に吸い込まれそうな感じがしてきます。
そんな空の下、 道を行き交う人も、昼間の終わりを知り、そぞろ急ぎ始めるようで、 みんなそれぞれの生活に戻ってゆくのかなと思うと、そんな景色がいとおしく感じてきます。

季節は、まもなく春を迎えようとしています。
このところ、少し陽が伸びてきました。
今度みる夕日に、どんな生活が行き交うでしょうか。