Essay

2022.11.21

『あづまちゃん』高橋叡生

今回は今年初旬に他界した、アズマヒキガエルのあづまちゃんに
ついてお話しします。

初めてあづまちゃんに出会ったのは8年ほど前、まだ実家で暮ら
していた頃に、向かいにお住いの方から庭掃除をしていて束子が
落ちているのかと思って掻き出したものがカエルで、うちで飼っ
ている生き物が脱走したのと間違えて届けて下さったことがき
っかけでした。
最初お向かいさんから受け取ったのは母で、うちの生き物ではな
かったものの可愛いので引き取り、『ヒキガエルをバケツに入れ
ても逃げてしまうため、リビングに放っているのでドアを開けっ
放しにしないで』という書き置きと共に部屋に居ました…。
とはいえ私が生まれた時既に母は虫含め動植物が好きで、旅先で
も捕まえた生き物を宿泊先へ持ち込むなどしていたため、ヒキガ
エルが来た事自体はそんなに突飛でもなく、むしろそんな母に影
響されてそういった生き物と暮らしたいとは思っていたので、飼
育に必要なものを調べ、揃ってしまったのでそのまま家族になっ
てもらう事に…。
あづまちゃんは出会った時既に15cmを超える大人の雌のヒキガエ
ルでしたが、思いの外獲物を捉える確率は低く、鈍臭い印象でした。
でもその鈍臭さに加え、首がないため身体ごと向きを変えたり手を
やたら持ち上げて歩く仕草等の愛らしさにどんどん惹かれていき
ました!お迎え1年目には乾燥フードを手から食べてくれたり、給
餌を催促するまでになっていました。
アズマヒキガエルの寿命は自然界では8年程度という記事をネット
で目にし、どれくらい持ってくれるかと思いながら一緒に過ごして
いたら8年経っていたのは驚きでしたが、晩年はあまりご飯を食べ
なくなり、カルシウム不足の発作が出てしまったため病院で診ても
らうと、胃に飲み込んだ土が詰まってしまっていたため急遽手術、
入院をし、帰ってきた頃には入院生活が余程嫌だったようで、憔悴
してしまっていました…。
そっとしておこうと思い、様子を見て3日目の夕方に息を引き取り
ました。
あづまちゃんが来てから、ヒキガエルの居る絵も増えて、周りの
友人知人もそれを喜んでくれて、今も予約をいただいている年賀状
のイラストにあづまちゃんを描き入れています!知り合いの作家さ
んもあづまちゃんをモチーフとして使い続けてくれています。
ヒキガエルとはいえ家族とのお別れは悲しかったですが、これから
も描いたり形にしていきたいです。

長くなりましたが、読んで下さりありがとうございました。

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