Essay

2023.04.01

『こんにちは磯部です。』磯部光太郎

初めてこちらのコラムを書かせていただきます。
最初なので僕の絵のテーマやモチーフその他についてお話ししたいと思います。

2010年頃から[Biotop(ビオトープ)]をテーマに日本画の画材と技法でモチーフとなる蟲(むしと読みます 見た感じゾワッとする漢字ですね 昆虫の他に爬虫類や両生類なども含む小さな生き物という意味らしい 僕は好きな漢字です)や植物を描いています。
Biotop(英語ではBiotope)をテーマにする前は鳥が好きでたくさん鳥の絵を描いてました。
大学院の時の研究室の教授は鳥が大好きな先生で、鳥を描く専門の日本画家でした。日本野鳥の会にも入っていて、本当に自然のことや鳥の事などもよく知っていました。
先生の自然の話を聞くのが楽しみでした。
僕が鳥を描いていたのは大好きなその先生の影響も大きかったのだと思います。
そんな中、ある日銀座に知り合いの展覧会を見に行った時にINAXギャラリーの中の本屋で、『ビオトープガーデン』という本を手に取り立ち読みしました。
その本はお家の庭をビオトープにして、生き物がたくさん生息する庭を作ろうという小さな本でした。
その時「僕が好きなのはこれだ!」と直感で思いました。
ビオトープの理念は、生き物が棲める条件だけその土地に与え、
そこには生き物を基本的には放なさない。
地面に池を作ったり、石を積んで小さな生き物が隠れられる場所をつくったり植物を植えたりということだけやる。
そうすると近くに生き残っていた小さな虫やトカゲやカエルなどがその環境を利用して、そこにまた小さな生態系が始まる。
この考えは本当に目からウロコでした。
実際小さなビオトープを作ったりしました
。作ったビオトープには昆虫やトンボやカエルやトカゲなど来て、それを絵に描き出したのがBiotopの作品の最初です。
昆虫やカエルなどを描いていると鳥を描いている時よりも断然面白かったのです。
食物連鎖の下の層に行くと体の形や生活スタイルや食するものが違い、それをどう絵にするのかを考えるのが楽しかったのです。
特に水辺の生き物や植物は大好きでした。
このような経緯でビオトープにすむ生き物を日本画で描くのにハマっていったのです。
このテーマを飽きるまで続けようとスタートし、今年で13年になります。
今はBiotopを「生き物のいる場所」という大きな解釈のもとに
取材し制作しています。
まだ飽きる気配がないのでもう少し制作を続け少しずつ展開していきたいと思っています。

es20231211_smnnul20es230401_02

最近ではご縁があり、絵本の仕事もやらせて頂いています。
小さな子供に読んでもらいたい絵本なのですが、僕自身もかな
り勉強になりスキルアップになってます。
一冊の絵本ができるまでに膨大な取材と時間がかかりますが、
その分だけ勉強にもなります。
生きものの世界の知識が以前よりも豊かになりました。
こちらも今後も続けていきたいです。
これからの夢は図鑑のようなものを手がけたいと考えています。
子供の頃、図鑑が大好きで雨の日はよく見ていました。
実は今も好きですが。作りたいのは普通の図鑑ではなく何か面
白い視点の僕らしい図鑑ができたらワクワクします。

今年も時間を見つけ、自然や生き物を訪ねる時間を大切にした
いと考えています。
そこで出会ったことをコラムにてお話しできれば幸いです。

es20231211_smn

Copylight © rilkabi all rights reserved.