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今月のエッセイ

『街で見つけた素敵な植物』大見千代子



11月初旬、丸の内まで足をのばした。かつて、ある展覧会を訪れた際、三菱1号
館脇の街路樹に目を引かれ、様子が気になっていたからだ。
覗いてみると、開花には少し早すぎたようだった。
オーストラリア原産のブラッシの木のように、前年の花の後の実が1段下に、木の
幹の様に硬化して残っている。
花が枯れた後にできた緑色の実がはじけた物で、とても造形的で惹かれる。
ゴードニア・ラシアンサス(Gorodonia lasianthus)という北アメリカ原産の常緑樹。
英国人の園芸家James Gordon(1708~1781)が命名したもので、台湾ツバキという
属名で呼ばれることも多い。
樹高10~20m、葉は.枝先に集まって互生し、長さ10~15cm、花径7~8cm。

  


 
  11月半ばにもう1度見にいくと、ちらほらと白い花が咲いていた。
  

日本のツバキの葉よりもマットでお洒落な感じだ。

  三菱1号館の中庭に入ると、Pass The Batonというヴィンテージショップがあり、
外国で買い物をしている様な雰囲気の中で、使っていた人の優雅な生活を想像し
ながら、非日常を味わってきた。